夢の中で

　わたぼくのカフェオレを無性に飲みたくなる事がある。激烈な甘さが脳天を刺激するそれは、毎日飲むにはなかなか厳しいが、時折麻薬的な魅力を持って自分を徒歩12分のスーパーへと足を運ばせるのだ。自宅からより近いスーパーを横目に過ぎ、目的地まで歩く中イヤホンからは知らない音楽が聴こえている。外に人も車も何一つ見当たらない以外はいたって平和な休日だった。それにしても平和が過ぎるので、均衡を保たなくてはと思い信号は全て無視して歩くようにしていた。カフェオレは売り切れていて買えなかった気がする。